R08.07 会派視察 二日目①

会派視察二日目は、
まず、岩手県立大学地域政策研究センターさんへ。
(自分は、こちらの報告書作成担当なので、報告書風に・・・)

新政策議員団では、岩手県立大学地域政策研究センターを訪問し、
県民のシンクタンク」として地域課題の解決に取り組む仕組みや、地域との連携の現状について調査しました。

地域政策研究センターは平成23年(2011年)に設立され、「県民のシンクタンク」として、地域が抱える様々な課題の解決を支援することを使命としています。人口減少や地域交通、学校統廃合後の校舎活用など、多様な地域課題に対し、専門分野の異なる教員が学部横断で連携しながら調査・研究を進めていることが特徴です。

現在は、「地域社会研究部門」「地域マネジメント研究部門」「Well-being研究部門」の3部門体制を整え、自治体や地域団体との協働研究を推進しています。また、地方創生支援チームや「よろず法務相談室」を設置するなど、地域ニーズに応じた支援体制の充実も図られています。

特に特徴的だったのが、「地域協働研究」の仕組みです。
地域から寄せられる課題は、まず「育成型」で課題の可視化や整理を行い、その後「本格型」で教員と地域が共同して解決策を検討します。さらに、研究成果を地域へ実装する「ステージⅡ」へと発展させる段階的な支援制度が整備されており、研究費も段階に応じて支援されるなど、調査研究だけで終わらせず、実践につなげる仕組みとなっていました。

一方で、地域から年間約50件の相談が寄せられるものの、実際に共同研究へ進むのは約30件とのことでした。
大学側で対応可能かを確認し、教員との面談を経てマッチングを行うなど、研究テーマとして適切かどうかを丁寧に判断しているとの説明がありました。

また、「大学は敷居が高い」という地域のイメージも課題として挙げられました。
そのため、成果報告会や交流会を通じて地域住民と教員が顔の見える関係を築くことを重視しているほか、市町村への訪問活動も行っています。
しかし、「どのような専門分野の教員がいるのか分からない」という声も多く、大学の強みや研究内容を分かりやすく発信していく必要性が課題として示されました。

質疑では、教員の協力体制についても意見交換を行いました。
約240名の教員のうち、年間40件程度の地域協働研究に携わっており、若手教員を中心に積極的な参加が見られる一方、ベテラン教員には慎重な面もあるとのことでした。
また、市町村議会議員が大学と地域をつなぐ役割を果たすことで、地域との連携が進みやすくなるとの意見もありました。

さらに、研究成果を地域へ実装する「ステージⅡ」へ進む事例が限られている理由については、地域団体側の意欲やプレゼン審査などの条件も影響しており、必ずしも全ての研究が実装を目指すものではない、、、との説明がありました。

学生の地域定着については、入学生の5~6割が岩手県出身者である一方、卒業生の県内就職率は約37%とのことでした。看護分野では就職先の不足、ソフトウェア分野では企業ニーズとのミスマッチなどが課題として挙げられ、公務員志向の学生は比較的多いとの説明を受けました。

最後に紹介いただいた「健康MaaS」の取組では、透析医療機関の減少に伴う通院支援をテーマに、地域課題を大学・自治体・医療機関が連携して解決しようとする事例が紹介されました。

最後に、併設されている滝沢市のIPUイノベーションセンターを視察。
産学官の連携でこれからのIT産業の未来へ!ということで、
1.産学連携の促進
2.実学実践の場の提供
3.地域産業の振興
から、東北最大規模のIT関連産業の集積を目指しているとのこと。
現在、29社が使用し、半分ぐらいが県外企業。

所感
今回の視察では、大学が研究成果を発信するだけではなく、地域課題を地域住民とともに整理し、解決策の検討から社会実装まで伴走する「地域のシンクタンク」として機能していることを学びました。
また、地域と大学をつなぐ「コーディネーター」の存在や、段階的に地域課題を支援する仕組みは大変参考になりました。一方で、大学の専門性が地域に十分伝わっていないという課題もあり、大学側から積極的に地域へ出向く姿勢や、議員・自治体が橋渡し役を担うことの重要性も改めて感じました。

長野県立大学においても、地域との連携をさらに深め、「
県民のシンクタンク」としての役割が発揮できるような仕組みづくりが必要と感じました。

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