県外視察 危機管理建設委員会② R04.10.27

委員会県外視察二日目。
昨年7月3日に発生した熱海市伊豆山の土石流災害の現場へ。

現場にて、静岡県熱海土木事務所の職員さんらから説明を頂きました。

長雨と24時雨量が260mmということで、発生してしまった。
56000㎥の土砂が違法に埋め立てられていた。
死者27名(直接死26名、関連死1名)。行方不明者1名。
今なお132軒のお宅が避難している。
土砂災害が発生したところから河口部まで約2㎞、
高低差は、約380mとのこと。

逢初川土石流災害原因究明(第三者による検証)
発生原因調査検証委員会
→長雨、排水対策の不備、、、など指摘。
行政対応検証
→静岡県、熱海市に対し失敗だったと最終報告。業者への適切な指導を怠った、、、など

→まだ現頭部に約20,000㎡の不安定な土砂がある
→土地所有者などが、撤去に応じなかったことから、10月11日に行政代執行を始める
→来年の5月までに土砂を片付け、夏の終わりごろにはお戻りいただけるよう進める

河川の断面(以前の断面積)は、一年に一度は起きるだろう水害に対応する面積だった
→今回災害を受けて、30年に一度の降雨に耐えられるように断面積も広げるようです。
また、既設の堰堤の徐石ともう一つ新設で堰堤を設置(令和4年9月本堤完成)

事業者への的確な指摘と改善指導などの徹底と共に、
河川に狭い所があっても、地元の方々、地権者に同意を頂かなければ拡幅の工事が進まないといった箇所に対し、何とかお願いして早期に改修する必要があると感じました。
(熱海市のこの地域は高低差があったりで道路も複雑な形状をしており、民家の敷地も複雑。地権者の同意は大変、、、とも思いました)
災害が起きてからでは遅いわけで、、、どうご理解を頂くか、、、大きな課題です。

終了後、全員で災害に遭われた皆さんに対し、ご冥福とお見舞いを申し上げ黙祷を捧げました。

その後、静岡市へ移動。

静岡県地震防災センターにおいて、地震防災について説明を受け、所長さんらと意見交換。

・南海トラフ地震で静岡県では約105,000人の犠牲者が出る、、、と想定(2013年)
→地震・津波対策アクションプログラム2013による減災効果で、本年度末までに85,000人減の約20,000人まで想定犠牲者を減らす
→昭和54年から昨年度までに静岡県は、2兆5,563億円をかけて取り組んでいる
(最初は東海地震に対する備えとして)

地震防災センターもその防災に関する情報発信と意識啓発の拠点施設
平成元年4月に開館してから令和3年度までの累計利用者は約136万人(年平均4.1万人)
令和2年6月リニューアル

コロナの影響もあってか、長野県の学校も研修に来ているとのこと。
我々も展示の説明や体験をさせて頂きました。

津波のモデル。
浅いところで発生した地震ほど、津波は大きくなる、、、そうです。

耐震化をしていない住家は危険。
二階建ての建物は、一階部を二階部が押しつぶすように崩壊することが多い。

個人的には、

災害時のトイレの使い方。
また、凝固剤、、、について大変勉強になりました。
頭では分かっていても、実際の使い方が良く理解できました。

また、地震の揺れを体験。

有事の際にどう動くか、、、大きな地震の際は「動けない」ことを前提に身を守ることを考えたいと思いました。

終了後、明日の視察先のある岐阜県へ移動しました。

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