輝く未来の礎 高等学校PTA連合会大会 一日目

長男の通う高校のPTA副会長をさせて頂いていますが、校長先生、PTA担当教諭、M副会長、僕の4人で、金沢市で行われた
第71回全国高等学校PTA連合会大会 石川大会
に出席。

実行委員長:
センター試験の一期生で、偏差値教育に疑問を持たずに学んできた。
が、自分の子が高校生活をする中で、大きく変わってきていると感じている。
自分に何が相応しいのか?分からない子も多い。
今後の教育に対して持ち帰って頂けることがあれば。。。

PTA全国会長:
核家族化、地域との稀薄化、人への思いやり、主体性、、、など家庭が担っていたものを学校現場に望むようになっている
また、多様化、過保護、過干渉、思春期のかかわり、無責任な放任、成人年齢18歳、契約に対する消費者行動のトラブル、、、など、子どもたちの自立を促すことが必要
キャリア、規範意識、消費者教育、ネットリテラシー、、、など、学校現場だけでなく、社会全体が当事者意識を持つべき
PとTが共同する団体、子供たちの自立と幸福を望む同志。

来賓祝辞
・高等学校大きな改革が進んでいて、高等学校の特色化などが顕在化
・新しい教育の在り方について
・新型コロナになって、世の中の動きは加速化した。デジタル化、グリーン化。
・親が自ら学び、社会の課題、テーマにどう関わるか

午後、開会式の後、
第三分科会に参加。

テーマ:新時代のキャリアデザイン
サブテーマ:ローカルキャリアが育む未来の働き方・生き方

基調講演は、石井重成

地元の良さを知らないから、、、ではなく、そこがふるさとだと知らないから
ふるさとは、ふるさとになっていくもの

といった言葉が印象的。下記メモより。

・2011年、当時、都市部の企業に働いていた。
・2012年、初めて被災地を訪れた。
・一年経っても進んでいないが、そこにいらした皆さんがとてもパワフルに見えた
→まちづくりの議論を夜な夜なしていた
・2012年26歳の時に釜石市職員に籍を置かせて貰い、こういった震災復興に携わって、、、思ったこと。
・外から来た人、移住してきた人、釜石の人がお互いに触媒になった。
→一緒にいろいろな仕事をしていき、化学変化が生まれた。
→人がまちをつくる。まちが人をつくる。

「ローカルキャリアは、キャリア足るか?」
(都市部のビジネスパーソンこそ、地域で揉まれる経験を)

○ローカルキャリア
定義:地域と関わりながら生活すること。活かし、共創すること。交わながら
→ローカルキャリア白書

・ローカルキャリアの有用性
→地域だからできる事?都市に戻った時、地域に戻った時に役立つのか?
→何が役に立つのか
→地域で、ローカルキャリアと言われる仕事をする人は、自分という存在が都市部にいる人より大きい。
・都市部のキャリアは、分業的・匿名的であり、仕事と生活が異なることとしてある。
・ローカルキャリアは、顔を見れる関係、手触り感もあり、共創も大切。地域とのつながりなどを大切にしている

キャリア
自分で決めたかどうかが大事
・次に年収
→学歴に有意な相関はない。

・どういう地域にローカルキャリアを目指す人が集まるのか?
・・・各団体や地域の人がどう関わっているか、連携しているか
→コーディネートをする人がいるかどうか

○ローカルキャリアを取り巻く環境・時代認識
・東日本大震災3.11後
→プロフェッショナルと言われる人が地域へ官給していった(今までの日本にあまりなかった)
→地方創生の最初の議論、、、被災地での経験から、田園回帰など。
→→一定のモデルが生まれた
・ライフシフト、、、ライフサイクルの変化

・都落ち、、、という概論はアップデートできるか?
・・・既存の概念にとらわれて、都会から出られない

・地域にもたくさんの価値があって、行き来すること
→都落ちの定義を変えていきたい!!

・ふるさとを創ること。川喜多二郎さん「ふるさとは、ふるさとになっていくもの。」
→子ども達が“地元に残らない・帰ってこない”のは、地元の良さを知らないからではなく、そこが“ふるさと”ではないから

○ローカルキャリアを、未来のキャリアにつなげる4つのキーワード/トレンド
・越境学習
・COVID-19
・地域探求学習
・サステナビリティ志向

都市と地域の垣根をなくし、一人ひとりがオーナーシップを持ち
自分らしく働き・暮らすことのできる社会へ

続いて、パネルディスカッション。

パネラーは、基調講演の石井氏と
岩本悠氏:(一財)地域・教育魅力化プラットフォーム代表理事
古屋星斗氏:リクルートワークス研究所主任研究員/(一社)スクール・トゥ・ワーク代表理事
山岸充氏:石川県七尾高等学校PTA会長
の四人で、コーディネーターが
森本奈美氏:(株)御祓川代表取締役

古屋氏(長野県と東京の二拠点)
・「選択」の回数がふえる時代
・20代~30代の40%が学び直しをしたい
・54%が転職を希望している
・学校→仕事→引退、、、だったが、仕事をしてから学ぶ、、、など選択の回数が
・若手で広がる職業人生のより良い作り方
・選択が増える、、、日本の人生の転機も変わる。
・人生の転機に何が不安?
→一番は人原関係 87.7%
・いきなり新しい環境に飛び込めるか?キャリアチェンジできるか?
・コミットメントシフト
・今の仕事をしながら、同時に別の活動をして、もっとワクワクできるミッションを!
→コミットメントシフト、、、と呼びたい
・自分の活躍できる場を見つけれるように

岩本氏:高校魅力化プロジェクト
・学びの未来を考える
・地域・社会に開かれた魅力ある教育づくり
・自分は当時、、、普通科高校だったので、大学に行くものだと思った。
・大学を休学して、アルバイトして、、、流れて学ぶ、、、
・流学(越境×探究)
・隠岐諸島の高校、、、このまま行ったら高校生がいなくなる
→地域社会で生業、事業、仕事をつくる資質能力育成に向け、地域全体が「学校」
・地域の人財も・・・
・未来を創る 島留学
・全国から意志ある脱藩者
・学習意欲も・・・
→結果、生徒の人数が増、関係人口・キャリア観・Uターンにも影響
→地域みらい留学
→関心を持つ中学生や保護者などの保護者は増えている
都市部のみならず、地方の子が他の地方へ、、、と
・これまでは3年間の留学だったが、1年間の留学もOKとなった(内閣府)
・最初はバカロレアなどの子が多かったが、地方の子が地方へ、、、なども。
→越境した子が変化するのは分かるが、越境を受け入れる側の高校や生徒にとっても価値がある
主体性や意識や行動が高まっている!!

パネルディスカッションは、QRコードから投稿した質問を森山氏が拾ってパネラーに問いかける形で進行。

Q.学校と地域をつなぐために大切なことは?
A.岩本氏:進んでいる多くは、コーディネートする人が配置されている。教員は忙しいし異動があるので。
共通のビジョンを一緒につくる。学校側が一方的に「あれやって欲しい」「これやって欲しいい」というのではなく、一緒に学びを創っていくには、「何のために」「どういう学校になって欲しい」「どういう地域になって欲しい」ということを教員・地域で共有する。

Q.都市部とは?
A.三大都市圏をイメージ。

七尾高校のPTA会長山岸氏
・生徒との意見交換の場を持った
・これを成し遂げた!という原体験がない。アウトプットの機会がない

岩本氏:実施に挑戦する、上手くいくかどうかわからないことにチャレンジする、、、どういう子が?というと、自分が何かをやろうとするときに、周りに応援された経験があるかどうか。こういう子の方が、新たにチャレンジする。
一人ひとりの自己実現を支えてくれる、応援してくれる人が、この地域にいるのか、、、が大きく影響する。

Q.ローカルキャリアを実現するためには?
A.古屋氏:ローカルかアーバンか、、、ではなく、ながらローカルも出てきた。オンラインもできるし。

A.石井氏:ローカルで居続ける必要もないローカルキャリアも魅力的な選択肢、、、として。地域の中で越境学習などをもっと

Q.高校やPTAが何をできるか?
A.岩本氏:高校生が多様な生き方をしている人と行き会うこと。ロールモデルと出会うこと。

Q.ローカルキャリアで、、、賃金安定するのか!?
A.岩本氏:賃金は10年増えていない。。。が、子どもは4人いる。東京にいたら4人はなかっただろう。自分の活き活き度、幸福度、ウェルビーイング的には高い。

Q.周りが気になる生徒が多い?
A.いろいろな生き方をしている人
A.古屋氏:子どもたちは異質な他者との出会いが少ない。社会に出てもフィードバックをしてくれる人、管理職などが少なくなっている(パワハラなどの問題も)。PTAはいろいろな人がいる。高校生時代にいろいろな人から聞く機会を。

○石井氏:持続可能な地域。地域に貢献したい、戻りたいという子供たちはたくさんいる。が、その地域の大人が、多様な選択肢を背中で示しているか

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とても興味深い話がいくつもありました。
PTAとしても、仕事としても、勉強になりました。

子どもたちにチャレンジさせたい、子どもたちの選択を応援したい、学校と地域の関係構築に役立ちたい、、、などが参加者の投稿でも多くありました。僕も、政治家って異質な存在だとも思うので、ちょっと遠慮していましたが、もう少し絡んでいきたいと思いました。

お話にもありました通り、地域と学校をつなぐ、外部の人とつなぐ、有能なコーディネーターが不可欠であり、そういった人材の登用や育成があっての話です。さらに、そういった人材はよそ者のことが多いので、その人に権限を与えれるか、、、も重要であります。

あと、、、ちょっと否定的な話になりますが、、、こういった講演会やパネルディスカッションで登壇する人は、成功者がほとんどであり、成功事例も実際にスゴイ!真似したい!!と思いますが、みんながみんなできることではなく、どこの地域もこうなるとは言えません。
子どもたちには、そういった現実もあることを話しつつ、好きなことを仕事にする人もいれば、していない人もいる、成功があれば失敗もある、それでも幸せな人もいれば、幸せでない人もいる、、、ことをシッカリと認識して貰い、その上で自分で選択をできるようにしたい、、、と思いました。

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昨日、テレビでありました。
中国の自動車メーカーは、運転席のない完全自動運転の車の開発を目指している
日本の自動車メーカーは、運転手が手を放して運転できる車の開発を目指している
と。
法規制などの違いもありますが、どちらの技術がより高度なのか、僕は素人ですが、中国の方が高いレベルの開発を行っていると感じ、危機感を持ちました。

社会は激変しています。
日本はこのままで大丈夫なのでしょうか。
技術大国など遠い昔になりつつあるのではないでしょうか?
・・・このままでは30年後、若者は他国の企業へ出稼ぎに行くことになっているのではないでしょうか?
それが全て悪いとは言いませんが、今現在、若者が地元へ帰ってくるように、、、と様々な取り組みをしていますが、根本的に崩れます。

長野県では、高校再編などが大きな話題になっていますが、子どもたちが自ら課題を発見し行動する能力を身に付ける学びの改革が一丁目一番地です。
それを実現するために一定規模の高校が必要であり、集約などを行うと認識しています。
もちろん全ての子がそういった学びを望むわけではありませんので、種類の異なる学校がある必要があります。

・・・とにかく、本日の話のように子どもたちに自分で選択をしてもらう、、、といっても、このままでは選択肢を狭めてしまう、、、そんな危機感もいよいよ強く感じています。

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