新政策議員団 九州視察研修②

団の視察研修の二日目。
本日は9:00から大分県庁にて、
・「おんせん県おおいた」の取り組みについて
大分県の林業施策について
研修をさせて頂きました。

まず、
「日本一の温泉県へようこそ」
とご挨拶頂きました。

新幹線が本州と繋がって、、、
民間、行政一体となって何かやろう、、、と。
一町一品運動?をやってそれぞれで売り出していたが、、、バラバラだった。

別府温泉があったので、温泉で行こう
18市町村があったが、2自治体では温泉がなかった。
ので「味力も満載」と入れた。

「おんせん県」の商標は群馬県や北海道を中心に他県からクレームがあり、
「おんせん県おおいた」とした

当初、地域の人(別府、湯布院などの人)に出て貰ってPR動画を流し、
県民に広まった。
温泉でシンクロをの「しんふろ」などCM展開。

今の人は温泉に入らない、、、ので、
滞在時間を延ばすためのコンテンツ作り、
アウトドアの展開に取り組んでいる。

Q.「おんせん県おおいた」のきっかけは?
A.別府の会長さんから「元気がない!」と。民間から「やりましょう!」と行政のお尻を叩いてくれた。

Q.反発が多かったのではないか?
A.かなりの抵抗もあった。知事も。職員が一生懸命説得した。議会からは大きくはなかった。

Q.カボス、から揚げ、、、などいろいろ意見が出たと思うが?
A.温泉のない市町村からあった。寄らば大樹の陰ではないが、温泉できた観光客に来て貰う工夫をしている

Q.温泉がない町の工夫は?
A.「温泉県だけど温泉がない!」と売っている。サウナでしかけているところもある。

Q.ロゴマークにもなっている桶を作らないのか?
A.当初桶を作ってPRしたが、、、桶を作るところが県内になかったので。。。広がらなかった。

Q.宇宙とのコラボ?
A.大分空港、宇宙港としてアメリカの企業と連携している。

Q.温泉県を名乗り始めてから数字の面で変わってところはあるか?
A.詳細は調べていない。H24が612万人、R01が790万人の来訪者があった。

Q.CMはいくら?使われ方は?
A.大手広告代理店との契約で、5500万円、6000万円など。

Q.どういう産業まで掘り起こしたいか?
A.例えば焼酎、飲食店に「大分産を出して!」などの声掛けをするようになった。大分の食材を使わないとパンフレットに載せない、、、なども。

Q.新幹線などがあちこちでつながっているが、大分は交通の利便性はあまり良くないと感じるが?
A.H27に高速が繋がったことが大きい。JRも駅を新調してくれた。美術館もできた。また、大阪や神戸などと直通フェリーが別府と大分にある。

・・・民間からの声を行政が受け止めて、新しい仕掛けを起こした好事例と考えます。言ったもん勝ち!はあまり好きではありませんが、前向きな取り組みにつながっていますし、地域資源の活性化になっていると感じることができました。
無茶議員が「長野県はそば県!」と提案していることから大分県さんをお邪魔しましたわけですが、ありだ、、、と思います。
上伊那でも赤そばや高遠のそばなどありますし、他地域でも様々なそばがあるので、、、自分も無茶議員の提案には賛成だ!と改めて思いました。

続いて、大分県の林業施策について

・生産林と環境林と分けて目的に応じた森林へ誘導。
・が、、、現場では分けるのは難しいので、空から「急傾斜などは再造林はやめる、、、など判断している」
・洪水時に下流に流れる恐れのある河川沿いの針葉樹を伐採し、広葉樹へ誘導するなど展開し、「災害に強い」を目指す
・尾根は、再造林ではなく、自然林などに
・県としては再造林率は8割と考えている
・出回っているしいたけは、品種が混ざって売られていることが多い
・なので、独自ブランド「うまみだけ」として分けて売るようにした

Q.素材生産量の内訳は?
A.167万㎥の内、国への申請している素材生産量は120.0万㎥、33.4万㎥がバイオマス、13.6万㎥海外へ輸出。H25に県内に初めて木質バイオマス発電所ができた。今は3つ。

Q.補助金に頼らずに?
A.素材生産者は儲かっている面もある。ウッドショックで儲かった。補助事業を使うと、生産量を増やさなければいけない、、、など縛りがある

Q.長野県は林業は儲からない、、、というイメージで、補助金頼りの部分もある。県の補助金はないのか?
A.所有者からすると、補助金がないとやっていけない。
A.丸太が12000円で売れるとすると、様々な手数料を引くと、手元には3000円しか残らない。これは再造林の費用ぐらい。国71%、国県で9割は手元に残るようにしたい。
(再造林への支援は出している。森林所有者は儲かっていない)

Q.熊は?
A.いない。

・・・昨日、本日の話にも出た儲かっている林業事業体で再造林などのお話を伺ってきたが、県としては、再造林率を80%に設定していると聞き、興味深く受け取った。
山全体をどう考えていくか、儲かる林業と安全な山林、、、その場所に相応しい形を築くことが重要と思い、県としてできることがあるな、、、と感じました。

・・・・・

日田市経由で福岡県の添田町へ。

地域交通としてのBRTの調査

今年の8月、スタートした新しい交通システム。
6年前の豪雨災害によって被災したJR九州の日田彦山線。
被災前から赤字路線(年間2.6億円の赤字)としてあり、
JR九州は「復旧はしない」との判断。
地元地域では根強く「復旧」を要望していましたが折り合わず、
県なども一緒に考え、新しい交通システムBRTが選択されました。

下記は、鉄道の復旧を臨んだ町がBRTを容認した決め手。

添田町に行く道中にも、電車からバスの駅になった宝珠山駅にも立ち寄りました。

下記の通り、バス専用道路も設置。
トータル約40㎞の内、14㎞が元線路を道路にしたバス専用道路。

市町村の判断とのことですが、線路のあった場所をバス専用道路にしたり、町部へ入って行ったり。
朝は高校の校門前を経由する
病院へ乗り入れる
、、、なんて便もあるようです

冒頭の写真(添田駅)にあるように、ホームのこっち側は電車のりば、反対側はバス乗り場は、とても興味深く拝見しました。

カラフルなBRTたちは、54人乗りのディーゼル車が2台、24人乗りが4台、活躍。
未だに根強い鉄道要望もあるようですが、
高校生からも高齢者からも高評価、、、とのこと。

地域間交通の議論がありますが、可能性の一つだ!、、、と感じました。

コメント