本日から県議会の常任委員会、
県民文化健康福祉委員会の県外視察。
セントレアから雪の舞う札幌へ。
①学校法人国際学園 星槎もみじ中学校(学びの多様化学校)
一人ひとりの個性や特性に応じた教育の取組について、説明を受け、意見交換を行った。
同校は、様々な特性を持つ子どもたちの学びの場として設立され、
「学校が生徒に合わせる」を基本理念に、
子どもたちが楽しく通い、自分らしく成長できる学校づくりを進めている。
教育の特徴として、習熟度別の授業や、
生徒が学習内容を選択する「クラスタイム」、
独自科目のソーシャルスキルトレーニング(SST)などを実施。
また、全生徒に個別の指導計画を作成し、
毎日の振り返りを通じて、
自らの成長を実感できる仕組みを整えていた。
意見交換では、
不登校や学校生活への不適応について、
表面的な行動だけで判断せず、
その背景にある子どもの特性や困難を理解し、
良いところを認めることの重要性が示された。
また、従来の一斉授業や学校の決まりにとらわれない、
柔軟な教育環境づくりが実践されていた。
今回の視察を通じ、
子どもを学校に合わせるのではなく、
学校が子どもに合わせるという発想の転換こそが、
これからの教育に求められると感じた。
一人ひとりの違いを認め、
可能性を伸ばす教育の実現に向け、
長野県の公教育にも生かしていくべき重要な示唆を得た。
・・・・・・・・・
続いて、
②北海道大学フード&メディカルイノベーション国際拠点
予防医療や健康寿命の延伸に向けた取組、
岩見沢市をフィールドとした産学官連携による地域共創の実践について説明を受け、
意見交換を行った。
同拠点では、2015年から岩見沢市と連携したプロジェクトを展開し、
「食と健康」を切り口に、
住民一人ひとりが自分らしく幸せに暮らせる社会の実現を目指している。
岩見沢市では、
「健康づくりをまちづくりとして捉える」という考え方のもと、
従来の疾病予防や健康管理にとどまらず、
住民自身が健康への気づきを得て、主体的に健康をつくる取組を推進している。
その一つが「元気発見ドック」であり、
従来の病気を発見するための健診から、
自分の元気や可能性を発見するポジティブな健康増進へと発想を転換し、
フレイルの予防・改善にもつなげている。
また、母子保健の分野では、
家族と自治体の保健師をつなぐ「すこやか健康手帳」を活用し、
市内の妊産婦の7割以上とつながる仕組みを構築。
妊娠前からの健康管理を重視するプレコンセプションケアや、
家族の健康データを活用した母子の健康づくり、
低出生体重児の減少などにも取り組んでいる。
さらに、2016年に開設したこども・子育てひろば「えみふる」では、
子育ての悩みが深刻化する前に相談・支援につなげるなど、
地域全体で子どもと家庭を支える環境づくりを進めている。
特徴的であったのは、
人口減少を単なる危機として捉えるのではなく、
人口が減少することを前提に、
社会の仕組みや暮らし方を前向きに再設計するという発想である。
人口減少による担い手不足を嘆くだけでなく、
農業の大規模化や生産性向上など新たな可能性に目を向けることが重要とされた。
また、仕事と生活のバランスを取る「ワークライフバランス」から、
人生の中に仕事を位置づける「ワークインライフ」への転換や、
量的な拡大だけでなく、
暮らしの豊かさなど質的な成長を重視する考え方が示された。
教育分野では、
地域全体を家庭や学校・職場以外の居場所である「サードプレイス」と捉え、
高校でのライフデザイン教育や、
従来の三者面談に地域の大人が加わる「四者面談」を実践。
子どもたちが多様な大人との出会いや経験を通じて、
自らの将来を主体的に考える力を育んでいる。
意見交換では、
データや科学的根拠の重要性を認めつつも、
人は感情や心で動くものであり、
数値では測れない人とのつながりや、
新しいことに挑戦する姿勢も大切であるとの説明が印象的であった。
所感・今後の県政への示唆
今回の視察では、
健康づくり、子育て支援、教育、地域づくりを個別の施策としてではなく、
住民一人ひとりの「自分らしい生き方」を支える
一体的な取組として展開している点が大変参考となった。
「人口減少をどう食い止めるか」という議論だけでなく、
「人口が減少しても、一人ひとりが豊かに幸せに暮らせる社会をどうつくるか」
という視点は、阿部知事も何度も説明しているが、やはり重要であると再認識。
また、行政が課題を解決して住民を支えるという従来の発想から、
住民自身が健康や人生を主体的に考え、
地域の多様な人々とつながりながら新たな価値を生み出す仕組みへの転換も同様である。
長野県では、
健康長寿の取組をさらに発展させるとともに、
母子保健、子育て、教育、地域コミュニティなどを横断的につなぎ、
大学や企業、市町村との共創による地域づくりを進めることが重要と考える。
人口減少を悲観するのではなく、
社会を変える契機と捉え、
子どもから高齢者まで、誰もが自分らしく、
希望を持って暮らせる信州をつくる。
そのための発想の転換と、実践に向けた多くの示唆を得た視察であった。
また、県立大学として、長野県立大学が、
県や市町村に対してもっと積極的に関わるよう支援すべき、、、そんなことも感じた。




















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