次期総合5か年計画策定に向けて

来年度からが対象となる次期総合5か年計画は、
昨年から審議会が始まったりで策定が進んでいます。

本日はその計画中でも、大きな影響を与えると思われる課題についての講演会があり、出席してきました。

人口減少と全世代型社会保障を考える講演会

講師:山崎史郎 氏
内閣官房参与(社会保障・人口問題)
内閣官房全世代型社会保障構築本部事務局総括事務局長

冒頭は知事の挨拶
・一番大きな影響を与える課題が人口減少問題
・どの分野の方と話をしていても、人手が足りない
・それぞれの立場から考えて

山崎氏


・経済予測や国際関係などは予測が難しいが、人口については予測できる
・必ず来る未来から今を見る
・今、生産年齢人口が7494万人、2030年は6900万人、2040年は6000万人を切る
・2035年以降、就職氷河期の方が高齢者となる

・時間軸、地域軸
→どこの位置にいるのか
・日本全国同じではない
・日本は、住まいは国交省だが、、、ヨーロッパは福祉
・生活保護などで生活支援をするが、地域によって住居費は異なるし、住まいを支援すべき
→高齢期を支える社会保障制度として「年金」「医療」「介護」
→加えて「住まい支援」を

・地域レベルの補助支援、小学校区ごとで地域住民を支える
→バックアップが必要
(名張市では、単位ごとに保健福祉の専門職を2名配置で、地域の互助組織+職員)

・海外シンクタンクの予測
→日本はこれから小国に向かう
「日本は、一億人を維持することを公式目標としているが、その実現方法は誰も知らない」
2030年:希望出生率1.8人
2040年:2.07人
というシナリオで2110年8969万人
・・・実際は、
2021年:1.30人
2110年の総人口5000万人を切る
→200年をかけて人口が戻る、、、という考えもあるが、200年前は高齢化率が5%
→今、高齢化率は40%

人口問題は、超高齢化問題
少子化問題がメイン

経済学者は、労働生産性を高めれば怖くない!と言う
が、、、人口減少は国内マーケット規模が減ってしまう
地場の産業は、猛烈な勢いでマイナスのスパイラルに入るだろう

世界を見ると、、、スウェーデンは1930年代に、、、
・全ての子どもの出産・育児を国が支援する
・日本は、親に対する支援、スウェーデンは子どもに対する支援
→少子化対策をすれば、高齢化率自体が下がる

出生率向上のための方策・・・
①結婚支援
→見合いは減ったが、その分自由恋愛が増えたわけではなく、未婚が増えた
②不妊治療
→治療レベルは高いが、妊娠率が高くない。始める年齢が高いから
③仕事と子育ての両立
→出産育児で収入が低下、又は喪失する
二者択一「仕事か、子育てか」
育児休業の利用は約3割。退職する人が5割
未就園児への支援、サービスメニューなどはあるが、利用できる量が非常に少ない(一時預かり:一人当たり年3日、養育支援訪問事業:育児舵支援は約1割、子育て短期支援事業:全体的に非常に少ない)

出産退職者の実態を調べて欲しい
・なぜ、仕事を辞めたのか?
・どうすれば仕事を辞めずに、生み育てやすくなるのか?
→その原因を調べる
→→仕事をつづけたい、、、と言う人の気持ちは?

子や孫に生まれた時から高齢化などの重い手かせ、足かせをはめ、彼らの選択肢を狭めていることになっている

Q.日本は、現金給付がそもそも足りていない。スウェーデンは消費税率25%など。日本もそういう形を目指すべきか?
A.どれが正しいかは、結局は国民が選ぶこと。スウェーデンができたのは、国民が政府を信じられるか。使い道について明確になっている。日本は、年貢意識が残っている。

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