移動知事室で本日、明日と知事が上伊那を訪れています。
拡大版の上伊那地域戦略会議があり、上伊那の8市町村長が二つのテーマで知事と意見交換を行いました。僕は向山県議、佐々木県議、酒井県議と共にオブザーバー出席。
テーマ1:地域産業を支える人材育成・確保のための取組の推進について
冒頭、現状報告など
- 上伊那広域連合 飯島事務局長より「若者人材確保事業の取組状況」
若者のUターン就職率が昨年は33.8%。2018年は39.5%だったが、徐々に下がっている。就活準備合宿など成果はあるのだが。。。
20代前半女性の転入超過数は、長野県は下から10位の-1,708人。女性が選べる仕事があるか? - 株式会社ニシザワ 中山氏
企業情報、ユーチューブ、CATVなどで放送したが、見た人はほとんどいなかった。新聞見ない、ネット情報は気になるものだけ、、、という若者が多い。地元の企業ならば親に「この会社どう?」と聞き、就職を決めることも多い。
効果的な情報発信、親への情報提供がUターンにつながる。
上伊那は製造業は多いが、文系の子が多くいるので、文理問わずできる仕事を洗い出す。固定概念で文系の子をとらない、女性をとらないではなく。女性や文系出身者が製造業で活躍しているモデルなどを発信して欲しい。社内外での教育モデルも。 - タカノ株式会社 森田氏
コロナ禍で説明会などはオンライン。ナビサイトだけでなく企業から学生への告知など。大卒の8割は県外からのIターン。ワークとライフで定着して欲しい。
女性の活躍の推進。製造業ではまだまだ女性が活躍できていない。管理職になった時多くの人から「子どもはどうするの?」と聞かれた。男性は言われないだろう。出産育児の機関はキャリア形成に不利。企業は男性も育児休暇を取る時代。その間もキャリアを形成できるようにすべき。自社に助成活躍のロールモデルがない企業も多いので、県で発信して欲しい。
女性の活躍には女性の意識改革も必要。長期的視点も。
子育て支援、延長保育や休日保育など市町村で差があるので、どこの市町村にいても働きやすいように地域で統一して欲しい。 - 長野県産業労働部
移住を推進するためにトータル的な魅力を伝える必要がある
長期的なインターンシップなどの体験研修 - 信州暮らし推進課
ニューノーマルに備えた働き方。自分の能力を発揮したい!という若者も多くいるのので、つながり人口にフォーカスしたい
テレワークの拠点を整備して、テレワーカー等と企業、地域がかかわるようにし、課題解決をする - 南信工科短期大学校
企業と南信工科短期大学校の連携によって理工系女子を増やす。
意見交換では
- 地方には働く場所がない!という誤った認識を改善する。世界にも通用する企業はたくさんある。
- 地域産業を支える、、、ということで製造業に目がいきがちだが、農業や林業の人材育成も大切。
- 女性が転出して帰って来ないのは致命的。
- 三遠南信道路、リニアが間もなくであり、物流が変わり、製造業の縮図も大きく変わる。
- 上伊那は8市町村だが、みんなでやることが増えている。
- これからは田舎へ帰ってくる流れもあるかもしれないが、放っておいていいわけではない。
- (知事)具体的な問題意識は、上伊那は県内の中では経済界と市町村が方向感を共有している先進地。それを我々も共有して具体的に取り組みたい。
- (知事)女性に選ばれる地域。男女の固定的な観点を地域も企業も捨てなければいけない。
- (知事)若者や親へ我々としての問題意識を伝えたい。
- 女性に対して魅力ある地域にするのが大きなテーマ。都会ほどの業種はない。基幹産業は工業だが、農業が基盤。農業の担い手は平均年齢70歳。20代30代の若者に農業を改革して貰おうと思っている。
- 新しいものを作る時、女性との接点はある。女性目線の食料加工は可能性がある。
- また、農業は時間の自由度もあるので、育児や生活の時間も作れる。新しい農業を女性が担う。
- (知事)農業女子を奨励しているが、抜本的に考えたい。
- 市町村の採用など、単独ではなく地域で行うなどして、民間の情報も発信できれば。
- (知事)県全体としても考えたい。どう発信すれば多くの人に伝わるか。
- ふるさと教育など、高等学校につながっていない。高等学校でも具体的に行って欲しい。
- (知事)高校でのふるさと教育、地域で学べるようにしたい。
- 親御さんにお子さんに帰ってきて欲しいか?と聞くと「子どもに任せる」「どちらでも良い」という回答。親がそう言っていれば帰って来ない。
- (知事)自分たちが肯定的な発言をしないことから始まっている。
- 産業構造として、一次産業と三次産業が増えれば女性も帰り易くなるのではないか。
- テレワークの拠点を整備するのは良いが、住むところが課題。移住の方も、仕事よりもまずは住宅を気にする人もいる。
テーマ2:新型コロナウイルス感染症対策の取組等について
- (知事)県の当面の取組は、四連休や夏休みにデルタ株を持ち込まない、ひろげない
- 地元の医師会などが一生懸命協力してくれているのに、東京などの集団接種へワクチンが使われ、市町村へ回ってこないのは本末転倒。
- 県の集団接種の分を市町村へ回して欲しい。
- 地元に開業医が少ないので、近隣から応援を頂いた。
- 外国人の方は、感染すると一緒に食事をしたり集まったりが多いのでどうしても広がってしまう。対応をお願いしたい。
- プレミアム商品券の補助をお願いしたい。
- 融資制度を利用した返済が始まる。が、売り上げはまだ戻っていない。借り換えを町で考えているが、県の支援をお願いしたい。
- 教職員は優先してワクチン接種をして欲しいが、他市町村に住んでいる場合は、何もできない。
- 20歳未満のワクチン接種については、まだ安全性について不安がある。子供たちは親が判断するが、正確な情報を発信して欲しい。
- (知事)子どもへのワクチン接種、専門家の意見を聞きながら正確な情報発信をする。
- 市町村へのワクチン供給を滞りがないよう国へ要望して欲しい。
- 経済対策として、プレミアム商品券の支援を是非、お願いしたい。
- (知事)市町村への地方創生臨時交付金をもう一度お願いしている。
- 宿泊割は、温泉街や高級旅館に集中する。エアーポケットができないように、施策をお願いしたい。
- (知事)宿泊や飲食業は厳しい。信州安心なお店へのクーポン券の発行など引き続き行う。過度な警戒とならないように。
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といったやり取りがありました。
県会議員は発言の機会はありませんでしたが、それぞれの市町村長の考える課題と解決策などを伺うことが出来、大変勉強になりました。活かしていきたいと思います。
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